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セツナは齢15にして並の上位ハンターを超える実力を持っていた。もう少しでG級ハンターになれると言われている。
「そんなハンターが姉貴なんて羨ましい!オレ『キラ』っていうんだけど、単刀直入に言うがお前の姉貴に会わせてよ?」
「本当に単刀直入に言ったね…」
目を輝かせるキラに対して冷汗を流しながら苦笑するギン。
変な空気が漂う教室に絶妙なタイミングで昼休みの終わりを知らせるチャイムが鳴り響いた。
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学校が終わり、家に帰ったギン。力無く自分の帰りを告げる。
「た…ただいま………」
「お帰りなさい。ギン…………っお友達?」弟を出迎えたセツナはギンの後ろにいる少年を見て何か珍しいモノを見た様な表情になった。
「はじめまして!オレギンの友達のキラって言います!!」
「友達になった覚えないよ?」
「なったよ。」
ギンは額に四つ角のムカつきマークを浮かべ引きつった笑顔で、キラは目を逸らしたくなるくらいの輝かしい笑顔で言う。セツナは一歩後退りした。ある種の恐怖を覚えた。顔が青いのは気のせいだろう。
キラはセツナをまっすぐな目で見つめ希望たっぷりな笑顔で言う。
「セツナさん!オレの師匠になってください!!」
(直球な性格だなぁ…)
きっとセツナがふらついたのも気のせいだろう。
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翌日、皆で森丘へピクニックに行くことになった。ただし、自給自足。お弁当とかは持ち込み出なく自分達で採取し調理する。ちょっとしたサバイバルだ。
ギンとキラはセツナの相方のお古の防具を身に着け、セツナの使わなくなった武器を…ギンはランス、キラは太刀を借りた。
「ヒャハ!よし、ギン!アプトノス狩ろうぜ!昼飯の調達だ!!」「うん!OK!キラ。」
いつの間にか仲良くなった二人。
二人ともセツナとクエストに行ってみたかった様で意気投合したらしい。二人に行こうと迫られたセツナは昨夜知恵熱を出したとか…
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