64人が本棚に入れています
本棚に追加
----------------
写真立ての中から写真を取り出してギンは鞄に入れた。
ランスを担ぎ直し、部屋を後にする。外には忍者の様な黒い鎧を纏い、同様に黒い大きな太刀を背負った青年が立っていた。
彼の姿を確認してギンは言う。
「待たせたね。キラ。」
「いんや。待ってないさ。早く集会所行こうぜ!」
「うん。」
ギンは空を見上げる。
「あの日もこんな空だったよね…」
「………セツナさん…きっと生きてるよな…」
「うん。ねぇさんは生きてるよ。この広い世界の何処かで…」
(生きている限り何処かできっと…)
幼かった二人のハンターは身も心も強く大きくなった。
その二人の姿を遠くから眺めるひとつの影がある。
「…強くなったな…ギン、キラ………」
そう言うと森の奥に姿を消した。
最初のコメントを投稿しよう!