寺子屋にて

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連休前最後の授業。 みんな、早く終わらないかとそわそわしているようだ   慧「はい、じゃあこの漢字、誰か読めるか?」 そんなそわそわした雰囲気を感じながらも、普通に授業を進める慧音   生徒⑨「はいは~い🎵」 一人の生徒が元気よく手を挙げる   慧「お、おまえはいつも元気がいいな。それじゃあチルノ、答えてみろ」   チルノ「判りませ~ん」   慧「またか💧」 一日に数回行われるやりとり。たまに真面目に答えるだけに神出鬼没の「判りません」が来ると教室内に笑い声が広がる   慧「他に判るやつはいないか?それじゃあ妹紅、お前どうだ?」 教室の隅で笑いの輪に入らない一人の生徒を指す   妹「はぁ~、ゆううつだ」 怠そうに答える   慧「正解だ、気持ちが晴れ晴れとしない状態のことだな」   慧「おっと、もう終わりの時間か」 時計を見る この寺子屋は教師一人、教室一つなのでチャイムのような便利の物が無い だから慧音次第で終了時間が前後してしまう   慧「それじゃあ今日の授業はここまで。連休中は妖怪の気分も高揚しているからな、夜間の外出には気を付けろよ」 ぞろぞろと生徒達が荷物をまとめて帰っていく   慧「妹紅、お前は少し残れ」 帰ろうとする妹紅に呼び掛ける  妹「はぁ!?なんでだ?」 思わぬ出来事に不機嫌そうな顔をする       そして みんなが帰り静かになった教室には二人だけが残っている      
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