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「バーミリオン隊、出撃!」
ロイドの声がヘッドフォンに響き、続けて別の声が響く。
「バーミリオン2、ウィッツ・ブルーノ、出る!」
「バーミリオン3、レベッカ・チェーン、行くよ!」
サブディスプレイの通信用モニターに二人の顔が映り、消えた。
カタパルトデッキに接続された二機は、空戦用装備を施しアースガルズから飛びたつ。
「バーミリオンリーダー、ロイド・バーナード、行くぞ!」
続いてロイドのフレィ・クエンサーも飛び出した。
その様子をディスプレイで覗いていたアキラは、ヘルメットを小突かれ視線を上げる。
「聞いてるのか?」
ハッチ付近にいるメカニックマンが、怒ったようにアキラの顔を覗き込んだ。
「あ、はい」
メカニックマンはため息をつくと、ディスプレイ越しに説明を始めた。
「OSは、基本的なことしか出来ないようになってるから。あんまり激しすしぎる行動は慎むようにな」
「分かりました」
メカニックマンは「頑張れ」と言った後、ウートガルトから離れていく。
アキラは黒いヘルメットの後頭部にあるスイッチを押して、バイザーを下ろす。
大丈夫だ……自分から撃つんじゃない……落ち着け……。
自身に言い聞かせ、アキラはハッチを閉めて操縦桿を握る。
シールドとプラズマビームライフルを自動で掴み、ウートガルトはカタパルトデッキまでゆっくりと歩いて行った。
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