PROLOGUE

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西暦2088年、地球温暖化問題もある程度回復のめどが立ち、世界人口の問題もある程度治まりつつあった時代。 世界を半分に分かつ米中心の西側と露中心の東側の確執は強まり、西側諸国は半ば強制的に地球から月へと移住。   衛星軌道上にあった宇宙ステーションに少数の人員を置き、徐々に月面のクレーターにドームを作り上げていった。   一方露を中心とした東側も、月への移住を望む者は送り出し、逆に地球に留まりたい者は優しく受け入れた。 そして遺された国々と協力し、『国際連合』から『地球連合』へとその名を変えることとなる。   軍を再編し、ばらばらだった世界はやけにあっさりと人類の統一を果たした。 南半球のオーストラリアをパクス・ロマとしての独立を認めながらも、連合政府は遺された問題を少しずつ消化していくのである。 その新たな時代を、新暦と称して…………。
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