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秋はベッドから出るとタンスから私服を出して来て着替えだした。
「あのよ?」
弥録「なにさ?」
「お前さ…着替えてる所見たいのか?」
弥録は慌てて立ち上がる
弥録「そ、そんなんじゃないよ!バーカ!」
弥録はソソクさと部屋を出て行った。
「なんで俺がバカ扱いされんだ?」
秋は深くため息を漏らすと着替えを続けた。
着替えを終えると秋は机の上に置いてあった指輪の通ったネックレスを付けた。
「あれ…母さんなのかな」
秋は指輪を強く握りしめた。
部屋のドアがノックされた。
「弥録か?」
翡翠「翡翠だ。」
「翡翠姉?どうしたんだよ?開いてるぜ」
ドアが開かれる。
翡翠「紗季が待って居るぞ?」
「はい。弥録から聞きました、今から行こうかなって」
翡翠「いや、下に来て居る。」
「へ?下に?」
翡翠は深く頷いた。
「俺は、検査じゃねぇんだ…」
翡翠「みたいだな。
支度が出来たら降りて来るように」
「はい」
それだけ伝えると翡翠は部屋を出て行った。
翡翠さんってやっぱり変わってるよな…
軍人みたいな喋り方するし…
何故か逆らえねぇ…
父さんの妹…か。
「父さん…か」
秋は小さく呟いた
「だぁ!紗季さん待ってんだった」
秋は急いで部屋を飛び出すと、階段を駆け降りた。
志野「こらー!秋ーうるさいぞぉ!」
志野が部屋から顔を出して秋を怒鳴った
「ごめん!志野姉!」
志野は小さく笑うと部屋へと戻って行った。
秋は階段を駆け降りリビングへと駆け込んだ。
リビングにはソファーに座りながら待つ紗季と、お茶菓子を食べている弥録、そして不機嫌そうな翡翠の姿があった。
「紗季さんごめん!遅くなって!」
翡翠「馬鹿者!」
「あ゛…翡翠姉さん…?」
翡翠「急げとは言ったが、誰も騒げとは言って無いぞ!」
紗季「まぁまぁ翡翠それくらいで、ね?」
紗季は翡翠を優しく宥めた。
秋はソファーへと歩いて行き、弥録の横に座る。
紗季「ごめんなさいね、急に呼び出しちゃって」
紗季は申し訳なさそうに言った。
「い、いえ。大丈夫ですよ」
弥録「どーせ昼迄寝てるつもりだったんでしょ~?」
「うっ…」
(流石、弥録完全に行動が読まれてる…)
紗季「それより…」
紗季の表情が真剣になる。
紗季「秋くんと二人にしてもらえませんか?」
翡翠「解った」
弥録「はーい」
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