= 第1章 = 21世紀、イングランド、ブレイク邸にて

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 私の人生は、 旦那様、 ヘイズ様、 そしてプリシラ様 のおかげで華々しいものとなったのです。 やわらかくて、 甘美で、 光がキラキラとしていて・・・・・・。  ――あの頃は、よかった。 ああ、私はこんなことを零すくらいに歳を取ったのです。 今はこのブレイク邸に私1人だけしか居りません。 旦那様も ヘイズ様も プリシラ様も、 もう居ないのです。 何故か、ですって?  それは今からお話します。 今宵は、このお屋敷に1人きりじゃないのです。 あなたが、 いるのですから……。 今一度、あなたにお許しをいただけませんか。 華々しかったお屋敷が、 いつしかドロドロとした黒いものに覆われてしまったこと、 昼はいつもどおりにキラキラしているのにどこか儚い、 夜になると空には朧月しか浮かばず不安が漂う、 そんな日々になってしまった ――いいえ、 私がそうしてしまった御話を、 私の罪を、 私がお話しすることを、 どうか許してくださいませ。
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