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「ねぇ、バラの奥様。
今日もお日様が暖かいわねぇ。
でも、今日は昨日よりも日差しが強いみたい。
ノド、乾いてなぁい?」
プリシラは高い声で一生懸命にバラに話し掛けている。
第三者が見たら“おかしな子”だと思うだろうが、
プリシラはそんなことは気にしない。
周りが自分のことを何と言っていようと、全然平気なのだ。
これは、長所でも短所でもあるが、本人は毎日がとても楽しいのである。
――と、バラがプリシラに話し掛けたようだ。
プリシラはうんうんと頷く。
「わかったわ。
待っててね、今、イシュアにお水をもらって――。」
くるわね、と言い終わる前にプリシラはバラに向き直った。
慌てた様子で、プリシラは申し訳なさそうな表情になった。
「ごめんなさい!
いやだわ、プリシラったら……。
奥様は、
イシュアにお熱だったのよね!
プリシラの恋敵だけど……
いいわ!
イシュアに直接、奥様に水を飲ませるように頼んであげる。
いいのよ、プリシラはこの前、奥様のいないところでイシュアと遊んだわ。
だから、これでおあいこよ。」
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