時の章

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20年という月日は流れた。 朱美にとっては長い、長い時間だった。 当時17歳だった朱美は、38歳となっていた。 肌はボロボロ、髪もギシギシ・・ あの明るく活発で純粋な朱美とは、まるで別人になっていた。 出所の日・・ 『もう来るなよ!』 務所官の言葉に朱美は・・ 『長い間、大変お世話になりました。』 そう深々と礼をした時、朱美の顔は満面の笑みだった。 そして、この日を境に 夏川朱美は消息を絶った・・
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