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「来てくれないなら無理矢理にでも…殺しても構わないわよね…」
後ろから彼女の寒気のする声が聞こえてくる。
殺すという言葉に驚き薫が後ろを振り返ると彼女の横には黒い犬の様な何かが二匹いた。しかも大きさは牛程もある。
「いきなさい…」
彼女が言うとその犬の様な何かは薫に向かって走り出した。
走るスピードは薫よりも速いこのままいけばいずれ薫に追いつくだろう。
「何なんだよあれは」
薫は買い物袋を投げ捨て全力で走るが、両者の優劣は代わらない。
薫が息を切らし始めたころ薫前に人影が見えた。
薫は一瞬あの女かと思ったがよく見るとその人影の髪はあの女よりも長く、身長も少し小さかった。
薫は彼女を巻き込んではいけないと思い全力で声を出した。
「いますぐ逃げろ!俺の後ろから怪物が!」
しかし、目の前の彼女は動かなかない。
薫にこれ以上他人を気にする暇はなかった。
悪いと思いつつも彼女の横を通り過ぎようとしたとき、薫はいきなり制服の襟を彼女に捕まれた。
彼女の方を見ると黒い何かのうち前を走っていた一匹が飛び掛かって来る最中だった。
しかし彼女はそんな状況にもかかわらず、
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