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すると彼女は薫の方に振り返り、血塗れの笑顔で言った。
「私は九条 巴(くじょう ともえ)
悪の魔法使いだ。
お前を護衛しに来た」
薫はポカーンとなる。
「それ、マジ?」
「あぁ、大真面目だ。取りあえず詳しい話しはお前家でしよう、いくぞ」
そういうと巴は歩き出した。
薫は巴の横に追いつくと巴に聞いた。
「なぁ、お前何で俺の家知ってるんだ?」
「さっきまでお前の家に居たから」
巴は当たり前の様に言った。
「何で俺の家に居るんだよ、それに鍵はしっかりとしめたはずだ」
「鍵はお前の親からもらった。」
「お前と親父達の関係は?」
「依頼主と請負人」
「さっきのあれは何なんだ?」
「あぁ、うるさい!詳しい話しはお前の家ですると言っただろ、少しくらい落ち着け」
巴は苛立った声をあげた。
「でも…!?」
言いかけた薫の声は巴が繰り出した刀の鞘での奇襲により遮られた。
「落ち着けといっただろ、出来ればこれ以上私に刀を振らせないでほしいんだが」
巴がサディスティックな笑みを浮かべ日本刀を振り上げた。
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