宿った命

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就職してしばらくたった日の事だった。 「もういい。 浩二のバカ。 本当、私の事なんて分かってくれないんじゃん。 別れる!!」 マジでイライラする。 ただでさえ仕事も忙しいし、ストレスもたまるのに…。 いつもこんなんばっか。 浩二は、フリーターだし、そんな長い時間も働いてないし、本当私の気持ちなんて分からないんぢゃん…。 浩二と些細な事で、電話越しに大喧嘩をした。 「分かったよ。 別れようよ。」 浩二の口から出た以外な言葉だった…。 今までは、美香が別れる。って言っても止めてくれたからだ…。 美香の目から自然と涙が流れる… 「嫌だ。 別れたくない。」 自分から、別れるって言ったのに、なんて自己中なんだろう…。 だけど、別れるって言われた瞬間に気づいた…。 私… 浩二の事失いたくない。 「私、変わるから。 頑張るから。」 必死に泣き叫ぶ…。 「考えさせて…。」 そう浩二が言って、電話が切れる…。 虚しい音だけが、耳に流れる…。 涙も止まらなかった…。 本当に別れちゃうの…?? もうバイバイなの…?? そんなん嫌だよ…。 嫌…。
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