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ガールズトーク
ここでの会話は他言無用、特に、男子禁制。それがルール。
なぜなら、私たちの恋愛における本音はいつだって、綺麗ごとなんかじゃない。
男子には理解不能、大人には生意気に
昔の自分にはどこか汚いものと
そう映ってしまうことを私たちはしっている。
だから、この気持ちを分かち合える女友達にだけ、こっそり打ち明けるのだ。秘密と本音を。
水曜日の夜
PM22:00
サナの働いているダーツバー[キュー]で、私たち4人は集結した。
小さなカウンターには、すでにグラスを半分空けた千夏と
世話しなく携帯をチェックしている、イアンが先に座っていた。
「遅いよ、ひかる」
グラスを拭きながら、大きめのシャツに黒いタイを締めたサナが、カウンター越しに笑いかける。
「ごめんごめん!」
イアンはあたしに「よっ」と挨拶をしたが、すぐに携帯の画面に視線を向ける。
「やだ、ひかる濡れてない?もしや外、雨?」
千夏は、サナ、タオルある?と指示して、座りな、と手際よくあたしの席をセッティングしてくれる。
「ありがと千夏」
サナの差し出したタオルを受け取って、ついでにグラスホッパーを頼む。
「じゃ、1ヶ月ぶりの4人に、乾杯!」
小さく音をたてて、色とりどりのグラスの液体が揺れた。
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