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「もしかして、圭介のこと!?」
再び首を縦にこくこくと振る。「アイツのことかぁ……」と呟いて、脳裏に何とも言えない。ふぬけた顔が浮かんだ。
「一言で言うと
『グータラ』、『負け組』よ」
呆れたように返された言葉に、サーシャは首をやや左に捻った後、何かを閃いたのか、ポンッと手をたたいた。
「……ツンデレ?」
サーシャの一言で(イリア)の世界が一時停止した。あっという間にイリアの顔が真っ赤に染め上げられ、今にもプスプスと煙があがりそうになる。
「なななななに言ってんのよ!!」
勢い良くダンッと円形のテーブルを叩き付けたイリアに、周囲の人がビクリとして、目を丸くする。そして、その反応に自分が如何にも浮いた存在になっていることに気づき、小さくなってしまった。
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