食卓は戦場だッ!

8/8
前へ
/36ページ
次へ
「もしかして、圭介のこと!?」 再び首を縦にこくこくと振る。「アイツのことかぁ……」と呟いて、脳裏に何とも言えない。ふぬけた顔が浮かんだ。 「一言で言うと 『グータラ』、『負け組』よ」 呆れたように返された言葉に、サーシャは首をやや左に捻った後、何かを閃いたのか、ポンッと手をたたいた。 「……ツンデレ?」 サーシャの一言で(イリア)の世界が一時停止した。あっという間にイリアの顔が真っ赤に染め上げられ、今にもプスプスと煙があがりそうになる。 「なななななに言ってんのよ!!」 勢い良くダンッと円形のテーブルを叩き付けたイリアに、周囲の人がビクリとして、目を丸くする。そして、その反応に自分が如何にも浮いた存在になっていることに気づき、小さくなってしまった。
/36ページ

最初のコメントを投稿しよう!

35人が本棚に入れています
本棚に追加