呪いの部屋

3/8
前へ
/226ページ
次へ
(ここは、俺だけの城なんだ!) 部屋に入るなり、少年は畳の上に大の字になって寝転んだ。 1DKのボロアパートだ。部屋も6畳と狭かったが、それでも少年にとっては十分だった。 息子の進学が決まり、父親が見つけてくれた部屋だ。見た目はボロいが、父いわく「掘り出し物だ」と言う。 なるほど、駅から近いし、近くにはスーパーやコンビニ、飲食店がある。これだけ利便性が良くてこの家賃は安かった。 母親が、家賃が安すぎると不安がっていたが、今の少年にはまったく問題なかった。
/226ページ

最初のコメントを投稿しよう!

6838人が本棚に入れています
本棚に追加