31人が本棚に入れています
本棚に追加
でもその後、時任は不安そうな顔を見せたから。
理由聞いたけど、その時も黙り込んじゃって。
今もってワケ
「なぁ久保ちゃん、家 帰ろうぜ?」
時任は気まずかったのか、話をそらそうと歩き出した。
「時任」
その腕を俺は無意識に掴んでいた。
俺なにやってるんだろう、余計気まずくなったじゃない。
「久保ちゃん、なんだよ?」
「なんでもない」
「じゃあ離せよ」
「………………」
何故か言葉が出てこなくて、俺は掴んだ腕を離さないまま、立ち尽くすことしかできなかった。
最初のコメントを投稿しよう!