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「何で皆何も言ってくれなかったのよー!つか、こんなのヤダ!!」
お兄ちゃんの肩の上で、暴れまくる!
しかし、お兄ちゃんは笑って私を抱きしめてくれるばかり。
くそぅ!
「いやぁ、楽しもうと思ったのは確かだけど、ほら、マサシのお兄ちゃん、あんたのタイプに似てるからいいかなって。」
カオリが笑ってる。
私のタイプ?
頭良くて、端正な感じで、背が高くて、眼鏡かけてて・・・。
お兄ちゃんをまじまじと見ると、なぜか、私が恥ずかしくなってきた。
お兄ちゃんは私を床に立たせると、あらためて、と私の手をとる。
「もちろんすぐに結婚とはいかない。君には学業があるし、僕も大学院に入ったばかり、未熟だ。でも約束通り、結婚に向けて交際をしよう。いいよね?」
ああ、その笑顔。
つか、やめてよ!皆の前で!
その時、私はわかった。
最初から感じていた、あの不安定な気持ちは、きっと、あの時、最初から・・・。
私はうつ向いて小さくうなずいた。
「では、結婚を前提に不純な交際をしよう!」
お兄ちゃんは皆の爆笑の中、私を再び抱えた。
ちょっと待って!
やっぱり変態じゃん!
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