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「・・・今日、花火大会だよねぇ。」
カオリが現実逃避しはじめた。
「行きてぇ。」
「マジ行きたい。」
「終わらないってこんなの。」
「イジメだよ。」
食卓テーブル組は、泣きながら現状を憂いていた。
だからそんな事する暇があれば、問題やれって。
「ミサはどうするの?今日、誕生日だし、家族で行くの?」
ヨッコがたずねてきた。
そうだなぁ。
花火、見たいなぁ。
けど、高一にもなって、家族とってのはどうよ。
まあ、恋人なんていないからさ。
「大丈夫。僕の車で行くから。」
左手後ろが笑って答えた。
・・・。
あの~。
私、もう我慢出来ない!!
「お兄ちゃん、さっきからなんなんですか?」
後ろを振り向いて、お兄ちゃんを睨みつける。
だって、これ以上好き勝ってにさせられないもの!
すると、お兄ちゃん、かなり驚いた顔。
驚いてもイイオトコはイイオトコなんだ、私は妙に納得したけど。
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