ワタシダケノセンセイ

5/6
前へ
/6ページ
次へ
「・・・ミサちゃん、覚えてないの?」 お兄ちゃんは段々悲しい顔になってきた。 あれ? 私は周りを見渡すと、皆も「あちゃー」という表情。 あれれ? マサシが沈黙を破った。 「お前、小さい頃、兄貴と結婚するってわめいてたんだよ。」 ・・・。 はあ、そうですか。 「んで、なんせ小さいから結婚出来ないって言ったら、じゃあ16歳になったらすぐ結婚するって。マサシの兄さんと約束してたじゃん。」 カオリが呆れて言った。 ・・・はあ、そうですか。 ・・・、で? まさか・・・。 お兄ちゃんは優しく笑ってくれた。 「ミサちゃんは忘れたとしても、約束は約束だからね。」 「ま、待ってよ!そんな小さい頃の話なんて無効よ!」 ヨッコは苦笑している。 「やっぱり忘れてたんだぁ。私が言った通りでしょ?」 私は皆を見た。 皆、ニヤニヤと私を見ている。 ・・・はめたな!!! 「大丈夫だよ、ちょっと荒療法だけど、キッチリ思い出させてあげるから。」 お兄ちゃんが私を抱えあげる。 ま、待って、助けて!!
/6ページ

最初のコメントを投稿しよう!

79人が本棚に入れています
本棚に追加