79人が本棚に入れています
本棚に追加
「・・・ミサちゃん、覚えてないの?」
お兄ちゃんは段々悲しい顔になってきた。
あれ?
私は周りを見渡すと、皆も「あちゃー」という表情。
あれれ?
マサシが沈黙を破った。
「お前、小さい頃、兄貴と結婚するってわめいてたんだよ。」
・・・。
はあ、そうですか。
「んで、なんせ小さいから結婚出来ないって言ったら、じゃあ16歳になったらすぐ結婚するって。マサシの兄さんと約束してたじゃん。」
カオリが呆れて言った。
・・・はあ、そうですか。
・・・、で?
まさか・・・。
お兄ちゃんは優しく笑ってくれた。
「ミサちゃんは忘れたとしても、約束は約束だからね。」
「ま、待ってよ!そんな小さい頃の話なんて無効よ!」
ヨッコは苦笑している。
「やっぱり忘れてたんだぁ。私が言った通りでしょ?」
私は皆を見た。
皆、ニヤニヤと私を見ている。
・・・はめたな!!!
「大丈夫だよ、ちょっと荒療法だけど、キッチリ思い出させてあげるから。」
お兄ちゃんが私を抱えあげる。
ま、待って、助けて!!
最初のコメントを投稿しよう!