929人が本棚に入れています
本棚に追加
「うわあぁぁぁぁぁ!!!」
唇が重なるであろう瞬間俺は目覚める事に成功した。
「助かった…」
あんなに何かにお願いしたのはいつ以来だろうか?ああ、昨日母さんにお願いした以来だ。結果はむなしい事になったけど…。
にしてもあの男、何者だろう?
俺の知り合い?テレビで見た事があるとか?
「そんなはずないか、もうわかんね。危機は去ったしどうでもいいか。」
気付けば外はすっかり明るくなっている。気持ちの良い快晴だ。
俺はとりあえず一階に下りる事にした。
「あら、恭平おはよう。と言ってももうお昼だけど。」
一階には、昨日の事は無かったかのような爽やかさの母さんがいた。
「おはよ。母さん、メシは?」
「勝手に食べれば?それより貞子ちゃんは?」
つめたい…お母様は実の息子より居候幽霊の方が大事だって言うんですの!?
「質問に答えなさい!」
ヒィィ!俺はすっかり母さん恐怖症になってしまった…ι
「多分俺の部屋で寝てるよ。」
…しまった、地雷踏んだ…言った瞬間から母さんが何か野獣を見るような目で俺を見ている。
「違うんだ母さん!つまり―」
俺は夜の事を洗いざらい話した。まあ話さなくても強制的に聞かれるだろうけど。
最初のコメントを投稿しよう!