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「マジかよ…」
正直ビビりました。この映像には恐怖心を煽るものがあるのか、見ているとどんどん怖くなってくる。
しかし、見始めてから十分ほどたったのになにも出てきやしない。
俺がだんだん苛立ちを覚えはじめたころ、
「恭平~ちょっと来てくれる?」
一階にいる母さんに呼ばれた。そろそろ夕飯か。
「今行く!」
俺はそう言うとビデオをつけっぱなしにして、一階に下りていった。
この時画面の中の井戸に何者かの手がかけられたのにも気付かずに…
「ったく、ビンが空かないくらいで呼ぶなっての。ちっとは工夫しやがれ。」
結局、夕飯にはまだ早かったようで、調味料の入った小瓶が空かなくて俺は呼ばれたのだった。
「にしてもかなり堅かったな。俺3分位ビンと格闘してたんじゃないか?そういえばビデオ、どうなったかな?まさか部屋に戻ったら貞子がいたりして。」
軽く一人で冗談を言いながらむなしい気持ちで俺は部屋の扉をあけた。
アケナキャヨカッタ…。
部屋には、ザ―ッというテレビの砂嵐の音が響きそして、女が立っていた…
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