第二章 歓迎

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「一日目終了だな!瞬、帰……」 空気の読めない明でも様子がおかしいことに気付いたようだ。 明、君も空気が読めるようになってきたね。俺は嬉しいよ。 「瞬……お前その娘と友達か!?お前の友達は俺の友達……いや寧ろ恋人だ!さあ彼女!……ぐべらっ!」 ……前言撤回。 やっぱり空気読めない残念な子だ。 ちなみに今殴ったのは梓であって俺じゃない。 いやぁ梓が空気読める人でよかった。 「バカ明が……瞬、なんか話すことあるんでしょ?あたし達は先に帰っとくわね」 「あ、うん、ありがとう」 そう言うと梓は明を引きずっていった。 「……あの人は大丈夫ですか?」 「うん、明は不死身だからね」 俺は苦笑しながら言う。 「瑠璃ちゃんはどうしてここに?」 「それは歩きながら話します」 「おーい、瞬の様子見なくっていいのか? 見た感じ仲の良い子だったっぽいじゃないか?」 復活して自分で歩く明が後ろから言う。 やっぱりそう思うか……こんなのでもやっぱり私と同じ幼なじみなのよね。 「たぶんそうなんじゃない?積もる話もあるでしょ。邪魔しちゃ悪いわよ」 「無理しちゃって……」 「なんか言った?」 「いやなにも」 知らん顔で垣根の上を歩く猫なんかを見てる。 まったく……明はお節介よね。 でも一体どういう関係なのかしら……
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