第二章 歓迎

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「じゃあ行こうか」 「はい」 瑠璃ちゃんと並んで歩きだす。 「ホントに久しぶりだね、何年ぶりだろ」 「小学校にあがる直前ですので……約10年ですね」 10年……長いな。 「もうそんなになるのか……それでどうしてここに?」 「父の仕事の都合でこの街に引っ越してきました」 「じゃあもちろんおじさん、おばさんも一緒だよね?」 久しぶりに会えたのだから質問ばっかだ。 「はい。母は今家に居るはずです」 「家はどこなの?」 「それは……もう少し歩いてから説明します」 すらすらと答えていた瑠璃ちゃんが言い淀んだのを不思議に思いながらも承諾した。 それにしても……綺麗になったと思う。 肌も白くてきめ細かく、まるで人形みたいだ。
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