第二章 歓迎

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「……どうかしましたか?」 「い……いや、なんでもないよ!」 綺麗な瑠璃ちゃんに見とれてました!……なんて言えるわけがない。 「……そうですか」 ……なんとかごまかせたか。 もうすぐ俺の家を通る。 ということは通り道だから一緒に学校に行ったりできちゃうのだろうか。 友達と一緒に登校できるのは素直に嬉しい。 そういえば瑠璃ちゃんの家は俺より遠いのだろうか。 迎えに行くとしたら一度学校と反対方向に行くことになるな。 そんな思考をしながらしばらく並んで歩いていると、とある家の前で立ち止まった。 「……ここです」 無表情な顔を上げて瑠璃ちゃんが言った。 ……ここは…… 「えっと……隣にある家は俺の家なんですが?」 「はい、またお隣りです。よろしくお願いします」 心の中に居るたくさんのちっさい俺が驚きのあまりポカーンとしてます。 ……いや、別に俺の頭がおかしいとかではなくて。
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