215人が本棚に入れています
本棚に追加
「なんだ、いないのか。よかった」
“どこ行ったんでしょうか?”
「さぁね。そのうち帰っては来るだろうね」
“まぁ、あの子のことですから”
「それより君は何故そんな丁寧に話すんだ?そんな堅苦しい関係なのか?」
“悠翔様は主人ですから。嫌でしたら普通に話しますが”
「いや、好きにしてくれ。あいつみたいにうるさくないならなんでもいい。まぁ、君は一際優秀みたいだけど」
“……悠翔様、あまりあの子を悪く思わないで下さい。確かに口も悪いですし、礼儀もなってませんが、あれでも私の妹なので……”
「妹想いなんだね」
“そ、それほどでは!”
「照れるなよ」
“悠翔様は意地悪です!”
「かもな」
こいつとは多分、うまくいけるような気がする。
……この姉妹の差は何故出来たんだろう?結構可哀想だ、2人とも。
ってなことを考えてるとドアの向こうから声がした。
「兄様、夕食の準備が出来ましたよ」
「わかった、すぐ行くよ」
“妹さんですか?”
「そう。妃奈って言うんだけど、あいつ何故か精霊が見えるから後で挨拶しといて」
“そうなんですか!?”
「うん。理由は不明」
“わ、わかりました”
ティフィアも驚くってことはやっぱ何かおかしいんだよな……。まぁいいや、飯行こ。
.
最初のコメントを投稿しよう!