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遠くに顔を埋める灯火は
残るは半分となっていた。
──私には…
そこで
男の詩は
再び初めの
リズムへと変わる。
──あなたはどうしてここにいるの
赤毛の少女は訊いた。
──海が綺麗だ
空が綺麗だ
砂が綺麗だ
雲が綺麗だ
男はやっと
三つ編みの少女の──<ロザリア>の姿を
その瞳に映した。
──花はどうして咲くのか
鳥はどこに飛んで行くか
風はどこに向かっているのか
月は何を照らすのか
しみじみと
一言、一言を
口にしていく詩人。
まるで──
自分がその全てを
経験したかのような
そんな口調で
男は詠い続けた。
──……詠いたい詩があるんだ
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