*夏雲*

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しばらく、スルーしようと頑張ったが 沙耶の獲物を捕らえたハンターのような目からは逃げられず… 「………はい、よくわかりましたね。」 結局、言わされるのが何時もの落ち。 「そりゃ、解るよ。 いいねぇ~恋してる乙女は」 「違いますよ…これは恋ではないです。」 恋では…ないです。 だって、彼は… 「名前なんて言ったっけ?」 さほど興味がないのか あまり話をしないからか 忘れているので渋々名前を口にする。 「小谷(コタニ)さん」 名前を言うだけでも 少々ごもってしまうその相手は “小谷 周平(コタニ シュウヘイ)” バイト先の先程言った癒やしの方です。 決して恋の相手ではないです! 小谷さんの声が…とても好きなのです。 ただ、それだけ…です。
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