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車の中では陽ちゃんがほとんど一方的にしゃべり続けた。
私はそれをただ頷いたりしてるだけだった。
「……だから、付き合って?」
『でたよ!』
いつも陽ちゃんと会うと必ず1回は言われる言葉…。
「はぁー。」
もういい加減に諦めればいいのに…。
「他を当たって下さい。」
私もいつもと同じ返事をする。
「これから探すのは大変でしょ。
だから…。」
陽ちゃんが甘えた声を出した。
「最低ー!
私を何だと思ってるのよ。
私は軽い男は嫌いなの!
何回言ったらわかるの!」
この言葉もお決まりな台詞になっていた。
私は陽ちゃんを睨んだ。
「もう一度、幼稚園からやり直したら?」
「じゃあ毎日送り迎えしてくれる?」
陽ちゃんの知能を疑ってしまう。
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