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※弘人視点
先輩達が2階の部屋を調べに行ってから、既に10分は過ぎただろうか…。
先輩達にああ言ったのは本心からの事だったが、怖くない訳ではなかった。
本当は怖かったが、俺はそれに屈してはいけないと思った。
自分が怪我をしている事に甘えて先輩達を頼ってしまえば、危険になった時に自分は足手まといになるだろう。
だから俺は襲われるかもしれないという恐怖を抱えながらも、周りを警戒し続けていた。
(…先輩達は順調に調べられているだろうか…。)
俺はそんな事を考えていた。
その時だった。
ペタッ……
周りを警戒していた俺はすぐにその音に気付く事が出来た。
俺は音がした方を見てみた。
ペタッ……
すると、また音が聞こえてきた。
…音はどうやら階段から聞こえて来る。
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