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音に近づくにつれて、違う響きになる。
「………これは…」
あの旋律。夢の中の終わることのない旋律。
「…ったく。夢の中の世界ってか?とんでもない…」
夢だったら、こんなに足が疲れるようなことはないだろう?
鈴の音が段々と小さくなる。失いそうになる。旋律へのみちしるべ。
待って…待ってくれ。
失いたくない。一度でいい…一度だけでいいんだ。
「教えてくれ…」
夢の終わりを。
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