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「え―――マジで!!?」
真紀のとてつもない大声に口をふさぐと、フガフガと目を見開いて私を見ている。
事務所には私と真紀だけ。
営業マンはみんな外回りに出かけ事務所には真紀と二人きりだ。
真紀に昨日の事を全て話しをしたのだった。
「ん―――……。」
ボ―ルペンで頭を掻きながら、真紀は次の言葉を探しているようだった。
「で………優子はどっちに対しても【好き】って感情はある訳よね?」
「うん……多分……。」
曖昧な言葉しかでない。
春樹は愛おしいと思った。
武人には愛おしいというより………やはり罪な意識があるというのは【好き】だから………?
同じ【好き】でもニュアンスが違う。
好き
愛してる
愛おしい
罪悪感
これは春樹に対する気持ち……
好き
安心感
大人の魅力
罪悪感
これは武人に対する気持ち………
共通するのは
【好き】【罪悪感】
一人だけ……
好きになれたら
楽なのに………。
一樹の時ほど一途になれない自分がもどかしい………。
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