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昼過ぎに施設の関係者が僕を迎えにきた。
「春ちゃん………ごめんね。おばさん力になってあげたいけど………ごめんね……。」
「ありがとう……おばさん……。」
おばさんは泣きながら僕にひたすら謝った。
おばさんには優しくしてもらって……今まで助けて貰ったよ。
母親と連絡がとれ次第、僕はまた元の生活に戻れるのかはわからない……。
でも………
9歳の僕はこの時に、元の生活には戻れる事はないだろう……
でも………もしかして……母親が迎えに来てくれるかも……?
50%の可能性を信じてもいた………。
でも…………
いくら待っても母親は来る気配もなく……
僕は施設の入居が完璧に決まったみたいだった………。
この時……母親の写真をびりびりに破り捨てた。
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