第1弦月

12/19
前へ
/237ページ
次へ
 少し色の抜けた茶髪に焼けた素肌、意外にも整った上品な顔に似合わない関西弁を話す。        こんな奴他にもいたな…………。       『そうなんですよ、彼、面倒臭いって何も調べずに来ちゃって』        なっ?!       『そらアカンわ!姉ちゃんも苦労するなぁ……』    『そうなんです、いつもこういうのばっかりで』    『ヨッシャ!!なら俺が姉ちゃんに教えたるわ』    『ふふっ、ありがとうございます』        おいおい……。        俺は呆れて何も言えない、コイツこの状況を楽しんでるな。       『俺、西野 陽一(ニシノ ヨウイチ)よろしゅう』        西野と言う男は関西でルポライタ―をしているらしい。
/237ページ

最初のコメントを投稿しよう!

396人が本棚に入れています
本棚に追加