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温かい手の込んだご馳走に舌鼓を打ちながらも急いで済ませ、俺達も旅館を出る。
旅館を出て祭り会場を抜け民家を通り社とは反対側の道を進む。
ここからも海が近いのか、風に乗って磯の香りが鼻孔をかすめる。
この島の半分は緑に覆われ自然豊かな場所だ、その為か何故か全体的に暗く影を落としている様な気がする。
この島に設置されている駐在所は、民家を貸し切って看板を掛けただけの質素な物だった。
声を掛けると奥から男の声で返事が帰って来た。
姿を見せたのは俺と変わらない位の歳の男だった。
こんな離島に若い警察官がいるのは珍しいな。
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