料理の上手い女

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飲み会はイタリアン系のオシャレな店で行われた。 さすがテレビ局だ。 20人前後が集まり、先生を盛り上げると称して出会いの場になっていた。 「料理得意なんでしょ?いいなーそういう奥さんがいい。」 「彼氏いるの?いないなら俺立候補!」 由衣はここではモテモテだった。 テレビ局の何人もの男が声をかけてくる。 由衣は有頂天になっていた。 「ちょっと来い。」 突然由衣の後ろから声がして肩を押された。 新しくアシスタントに加わった裕司だ。 「あのさ、この業界の奴らには気をつけろよ?何ヘラヘラしてんだよ。俺達遊びに来てんじゃねーよ。」 「そんな事くらい分かってるよ!なんでアンタにそんな事言われなきゃいけないのよ!」 せっかく気分良く飲んでた由衣は裕司を睨みつけた。 「お前見てるとイライラするからよぉ!気をつけろって親切に教えてあげてるだけだろ!」 由衣はムカついてその場を後にした。 飲み会も終わり、テレビ局の人に次の店も誘われたけど、由衣は気分悪くなったので帰った。
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