荷馬車に揺られたほうが楽そうな空間で

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「女子高生達は屁から発される殺気に気が付いたのか、警戒態勢を取りました。ちょうど俺と向き合う形のまま互いに微動だにしません。『先に動いたら殺される』これもじぃちゃんが残した言葉っす。そうこうしているとエレベーターは地上階に到着し扉は開きました。と、同時に女子高生達は走って逃げていきました。内心少しホッとしました、何があろうと女子高生は守られるべき存在じゃないっすか?この子達だけでも救わなくてはいけないって、生きていたらいつかはH出来る可能性を秘めてますし…」 もうツッコミ入れてあげない 「しかし辺りには透明人間から発っせられる殺気がまだ臭うんですよ、俺は意を決して前方飛び込み回転を繰り出しエレベーターからの脱出に成功し無傷で生還することができたんすよ。ちなみに、その後マンションに変質者がいるって噂になりましたけど、相手は透明人間だし、捕まったって話は聞いてないっすね」 間違えなくあんたが犯人だ 「よかった…お前の身に何かあったと思うともう。相手は透明だから俺でも手ぇだせんぞ」 これまた真剣な顔で山内先輩は田中を心配した。 「大丈夫っす。我家系の男は代々腹上死をとげています。もちろん、じぃちゃんや父ちゃんもそうであった様に…俺だってそれに添える男になりますよ。」 田中は少しハニカミながら照れ笑いをした。
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