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荷馬車に揺られたほうが楽そうな空間で
少し古い木造の一軒家。昔ながらの作りで平屋の2DK。
木製の玄関を開けるとすぐに広めの和室があり、無駄に体格の良い山内先輩が3つ座布団を重ね座ってる。
色褪せた畳には無数に散らばった走り書きされているメモ用紙、飲みっぱなしのコーヒー缶が散在していて、タバコの煙りと混ざりあって嫌なムードを漂わせている。家具は驚くほど少なく、本当に母親と2人で住まれているのか疑いたくもなる。
無造作に3枚の座布団が置いてあり、昨日帰った時と同じ状態であるからまるでデジャビュー。山内先輩は昨日も口にしたセリフを吐いた。
「お前たち、今日も悪いな。」
山内先輩の咽頭部からは、想像通りのズ太い声が響きわたり、今日もまた昨日の繰り返しが行われると脳が認知したのか吐き気が催してきた。
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