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(呪いのビデオ)
今じゃ、誰もそんな噂話してはいない。一昔前のブームと言ってもよかった。
(はあ)
再び。ため息をついた。
一昔前の噂話を、少年は思い返している。
(はあ。・・・)
三度目のため息は、ひときわ大きい。
夜間。時計は二時を回っていた。
いつもなら、明日の学校に備え眠っているはずの時間だが・・・。
眠れないのだ。それどころでなかった。
少年の視線の先は、二間ほど先のテレビの上・・・。そこにはビデオがひとつ、置かれていた。
先程、少年はこのビデオを見た。
そして、その終わりの映像が、少年の脳裏に焼き付いて離れないのだ。
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