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天井裏の異様さは、尋常じゃなかった。
少年は懐中電灯で辺りを照らしながら、天井裏の奥へと進んで行く。
そして立ち止まると、
(ここなら絶対に大丈夫だ)
少年はカバンを開けると、中から一冊の本を取り出した。
今日、学校で友人からもらったその本は、彼が生まれて初めて手にした『エロ本』だった。
少年がこの、お化け屋敷に来た理由は、これだった。
シャイな少年にとって、エロ本を家の両親に見られるのが恐ろしかった。
几帳面な彼の母親は、いつも家中を掃除してまわっている。エロ本を隠したって、いずれ見つかるのは目に見えていた。
だから、少年は絶対に誰にも見つからない隠し場所として、ここを選んだ。
このエロ本は、思春期の少年にとって大切な宝物だ。それは決して大袈裟な例えではなかった。
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