プロローグ

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  これはあたしが小さい頃から言える事だけど、理想と現実っていうのは、いつも全く違うところにある。 例えば、王子様が優雅に舞踏会なんて開いてそうな立派なお城に憧れてみても、実際のあたしの家はオンボロアパートのほんの一部屋だったり。 お姫様が着てそうな、真っ白でフリフリでフワフワなドレスを着てみたいと思っても、あたしの普段着は学校指定のジャージだったり。 中学生になったら絶対に一人くらいは彼氏が出来ると思っていたのに、高校生になってもうすぐ一年を迎えようかという今でも、彼氏なんて出来た事なかったり。 優しくて秀才で格好良くて背が高くてお金持ちな人と結婚するのが夢だったのに ……あんな奴を、好きになってしまったり。  
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