第1章 夢の欠片

2/2
前へ
/73ページ
次へ
ザァ・・・・。ザァ・・・。 『真紅・・・・。目を開けてくれ。』 今、叫んでいる男の名は、蛮龍。 その傍らで、目を閉じ、体には、刀傷。 肩からお腹にかけて斬られていた。その名は、真紅。その2人の間に、今、雨が降っている。 すると、真紅は、うっすら目を開ける。その目は、銀色の目をしていた。 『ごめんなさい。蛮龍。やられてしまったわ。本当にごめんなさい。』 その言葉を話しながら真紅は、血のついた手を蛮龍の頬に伸ばす。 『蛮龍・・・・・。私は、もう助からない。だから、私の代わりに、あの子をお願いね。大好きよ蛮 龍 。』 伸ばされていた手は、頬をするりと滑り地面に落ちていった。 『真紅・・・・。真紅ーーー。』 これが、俺の悲しい夢・・・。とても悲しい夢。これが、俺の夢の欠片
/73ページ

最初のコメントを投稿しよう!

52人が本棚に入れています
本棚に追加