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私の声が辺り一面に響く。
手に持っていた荷物を一度地面に置くと私は目を閉じる。
すると沢山の木々を揺らし、落ち葉を舞い上がらせながら少し強めの風が私を吹き抜けた。
「これが草や土の匂いってやつ?」
私は目を閉じたまま深く深呼吸をする。
これが美味しい空気ってやつなんだ!
「んー、都会の空気とは違うけど……特別味がある訳じゃ無いんだぁ」
いや、勿論わかってはいたけれど、もしかしたらという気持ちが私に若干の期待を持たせていた。
ま、期待は見事に砕かれたけど……。
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