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階段を下り建物から出ると、正門の横に付けてある車から綱吉が身を乗り出しているのが見えた。
全体を曇りのない黒で染めた車体は全身に太陽の光を浴び、更にその艶を増していた。
車からの光の反射に骸は目を細める。
この車は綱吉専用に使われているものだった。専属の運転手もついている。
彼は自分用の車など要らないと言っていたが一応あのナリでもマフィアのボスだ。狙われない日は無い。当然まわりからは反対され、皆の抗議を渋々受け入れると、それならばなるべく安い車を購入するように指示をした。
こういうところには抜け目が無い。浮いた金は医療班に回して欲しいと言ったそうだ。
彼らしい。
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