如月小春の退屈凌ぎ

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以心伝心ともいえるだろう妹と話していると、 『それ』は姿を露にした。 「…………『ハル』? 少し言わなければならない事があるのですが…… 宜しいですね?」 「「『魔王』が現れた!」」 妹と重ねて冗談を言う、これは面白い。 「誰が『魔王』ですか、このお馬鹿さん達が!」 兄貴だった。 つまらん、もう自我帰ってきおった。 後少しくらい夏月と話したかったのにさ。 まぁ、これ以上は流石に怒るだろうし真面目に聞いておこう。 聞くだけは。 「…で、なんなのさ兄貴? 用事ってのはさ」 さも興味がないかの様に言い返すと、 兄貴にしては珍しく怒らず、要件だけを返答に出して来たのだ。 大体予想はつくけど。
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