日が昇らぬ世界

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城中に入り、一階の受付にて要件を伝え、しばらく近くの椅子に腰掛けた。 『城』へ着くまでの道のりは暗く、ほのかに肌寒かったのだ。 いつもなら既に日が昇り、また青々とした空に準した、退屈で代わり映えの無い一日だったろう。 この異常な現象に対し、恐れるより先におかしく感じた自分。 普通はもう見飽きた。 もっと人の生を、 血湧き肉踊る様に、 歴史にすら類を見ない、 そんな生き方をしたい。 諦めたくても諦めきれない、そんな人生なのか。
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