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勝也先輩は驚いた。
何故って?
勝也先輩は、翔先輩の好きな人は私だと思って居たからだ……。
でも、私はそんな事思った事も無かったんだけどね……。
翔先輩は凄く嬉しそう。中3の思春期。
異性に興味を持つのは当然のこと。
ましてやハッキリ言って翔先輩はお世辞にもモテるタイプではない。
そんな翔先輩が、ちょっぴりかわいいランクのクラスメイトに告白されたのだ。
そりゃぁ浮かれるわけだ。
先輩の家を出て、勝也先輩が最初に言った一言……。
『秀美と翔は両想いだと思ってた……』
仕方ないよって苦笑い。本当に、仕方のないことだから……
当時、私たち4人は、鍵付きの交換日記を書いていた。
家に帰って、日記を書こうとしても、なかなか筆が進まない。
何を書いたらいいのかわからない……。
何故…?
どうしてこんなに気分が悪いのだろう…?
あっ……
私、翔先輩の事好きだったんだ…………
それで納得した。
次の日、重い気持ちのまま登校。
ホームルームが始まる前、いつものように先輩達4人とホールで喋ろうと、テルミと一緒にホールへ向かった。
勝也先輩の姿が見えるのに、翔先輩の姿がない。
どうしたんだろう?
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