竜。

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誰でもいぃ訳ではない。 今、私の側にいてくれるのは竜……。 彼には素直に甘えられる。 無理に背伸びをして、大人の世界に行かなくても、等身大の私を見てくれる。 何より、『好き』と言われて悪い気はしない。 『ひでみの事、大切にするから!』 ……翔先輩からは言われたことがない。 好きとすら言われた記憶がない。 竜は、感情をストレートにぶつけてくれる。 好きなら好き。 嫌なら嫌。 とてもわかりやすい。 面と向かって、『好き』と言われると、とても恥ずかしい。嬉しいけど、それ以上に照れる。 ドキドキしてるのが、竜にも伝わる……。 『ひでみ……』 俯いたままの私の頬にキス。 顔を上げたら、目が合った…。 無言のままの2人。 私もドキドキしてたけど、竜も負けないくらいにドキドキしてた。 二度目のキス。 竜をきちんと受け止めた。 翔先輩とは違うキス。 少し大人で、ちょっぴりえっちで……。 耳元で囁かれる私の名前が、いつもとは違う。 『無理はしなくて良いから。嫌になったらきちんと言って。』 翔先輩と居たときには、感じなかったこの、言葉にならない感情。 告白されるまで、男性とは見ていなかった竜。
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