『自身だけ』詩✏

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  落ち込まない日はなかった。 考えこまない日はない。   それでも退屈には遠が遠く、 いつも笑顔と笑いは絶やさなかった。 毎日ワイワイと騒ぐことが大好きで、 皆と笑いあった。 楽しく様々な意見交換もした。 少し気分の乗らない日も笑顔でいたら、 楽しい時間を過ごせた。 毎日笑顔と楽しい時間。 毎日、不安とプレッシャーがつきまとう。 考える時間があってしまうのだ。   何かと落ち込み嫌なことを感じては、 それに対して違うと考え、 余計に苦しみだす。   泣きたい訳ではない、 考えこみたい訳でもないのだ。 落ちこみたい訳でもない、 誰かに優しくして欲しい訳でもない。 ただ一つ言えることは、 これも自身の感情だということだ。 さて、感情とはいったいなんなのだ。 いや、もうこれ以上は疲れた。 これ以上は楽しく考えたい。 いや、考えるのではなく、 何かを楽しもうとするか。 一人、ニヤリと口が開く。  これもまた違った笑顔なのだろうか。 これもまた自分自身の笑顔というのか。 なんだか楽しくなってきたぞ。 自分自身の感情。 自分自身だけの感情。 そこからでた笑顔は楽しかった。 一人だったが、楽しかった。 一人でも笑えることができたと、 自分自身に関心した。 あとは、風呂でものんびりとつかり、 ゆっくりと酒でも喰らおうか。 「ウィ、ヒック、ぶっはー、ヒック」 しかし笑えるな。
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