隠された力

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コンコン 誰かが[校長室]と書かれた扉を叩く。 「どうぞ」 中から優しそうな声がきこえた。 扉を叩いた男は中へ入っていった。 中には、イスに座り書類に目を通しているセントがいた。 セント「おや、また貴方ですかカール君。 どうしました?」 どうやら男はまたカールのようだ。 カール「校長、またロイスについてちょっと」 セント「ふぅ... ロイス君がどうかしましたか?」穏やかな口調で聞く。 カール「はい。 ロイスの魔力量が...1000だったんです」 セント「1000!?」 カール「はい。1000でした」 セント「これはまた、不思議な人ですねロイス君は」 カール「あいつ相当落ち込んでましたよ」 セント「でしょうね。 なんたって1000ですからね」 カール「どうしましょう?」 セント「そうですね。 しばらく様子を見てみましょうか」 カール「わかりました。 では、私はこれで」 ガチャッ ドアが閉まって暫く沈黙が続いた。 「ロイス君頑張って下さいよ」 少しづつ散ってゆく桜を見ながら セントは呟いた。
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